アクセスはあるのに注文が入らない。そんなとき、見直す価値がもっとも高いのが商品ページです。実店舗であれば、迷っているお客様に声をかけ、手に取っていただき、質問に答えることができます。ネットではそれがすべて、1ページの中で完結しなければなりません。この記事では、中小企業が自社で改善できる範囲に絞って、商品ページのつくり方を整理します。
商品ページは「接客」そのもの
お客様が商品ページで判断していることは、実はとてもシンプルです。
- これは自分に必要なものか
- 思っていたものと違わないか
- ここで買って大丈夫か
この3つに答えられていれば、商品ページとしての役割は果たしています。逆に、どれか1つでも答えられていなければ、そこで離脱が起こります。
売れない商品ページの多くは、情報が足りないのではなく、順番が違う。
デザインを整えることよりも、この3つに順番に答えることのほうが、結果に直結します。
写真は「4方向」から揃える
1商品につき写真が1枚しかない状態は、店頭でいえば、商品を箱に入れたまま見せているようなものです。
1枚目:全体が分かる写真
何であるかが一目で分かるもの。背景は白か、シンプルなものにします。一覧に並んだときに選ばれるかどうかは、この1枚で決まります。
2枚目:使っている場面の写真
食卓に並んだところ、身につけたところ、設置したところ。お客様が自分の生活に置き換えて想像できるようにするための1枚です。ここがあるかないかで、印象は大きく変わります。
3枚目:大きさが分かる写真
手に持った写真、身近なものと並べた写真、寸法を書き入れた写真。「思っていたより小さかった」という返品の理由は、この1枚で減らせます。
4枚目:素材・つくりのアップ
生地の質感、断面、縫製、原材料。価格の理由を伝える写真です。安くはない商品ほど、ここが効いてきます。
すべての商品で一度に揃える必要はありません。まず売れ筋の3〜5点から始めます。スマートフォンでも、明るい窓辺で撮れば十分に使える写真になります。高価な機材より、光のほうが影響が大きいものです。
説明文は「相手 → 変化 → 根拠」の順で
多くの商品ページは、いきなり仕様から始まっています。サイズ、素材、原材料、内容量。これらは必要な情報ですが、買う理由にはなりません。順番を入れ替えるだけで、伝わり方は変わります。
1. 誰のための商品か
なぜ最初か
お客様は「自分ごとかどうか」を最初に判断します。ここで自分に関係ないと思われたら、その先は読まれません。
書き方
「毎朝、忙しくて朝食を抜きがちな方へ」「贈り物で失敗したくない方へ」。読んだ方が「あ、自分のことだ」と思える一文を置きます。
2. どう変わるか
なぜ必要か
商品そのものではなく、それを使ったあとの状態を伝えます。人が買うのは商品ではなく、その先にある変化だからです。
書き方
「◯分でもう一品ふえる」「贈った相手から連絡が来る」。誇張は不要です。実際に起きていることを、そのまま書きます。
注意点
効果を保証する表現や、根拠のない断定は避けます。食品や化粧品では、法令上の制約もあります。
3. なぜそう言えるのか
なぜ必要か
ここではじめて、仕様や製法が効いてきます。「変化」を裏づける根拠として読まれるためです。
書き方
原材料、製法、産地、職人の工程、開発の経緯。同じ内容でも、置く順番を変えるだけで説得力が変わります。
4. どう使うか
なぜ必要か
使い方が分からないと、買ったあとの想像ができません。
書き方
調理の手順、お手入れの方法、保存の仕方。よくある質問をここに置くのも有効です。
「買って大丈夫か」の不安を消す
判断が固まっても、最後の一歩で止まることがあります。理由はほとんどの場合、不安です。
送料と、いつ届くか。商品ページに書かれていないと、カートまで進んで確認することになります。その途中で離脱が起こります。送料無料になる金額も、ここに書いておきます。
返品・交換の扱い。「返品できません」と書くこと自体は問題ありません。書かれていないことのほうが、不安になります。
誰が売っているのか。会社概要へのリンク、製造している場所、担当者の顔。中小企業のECでは、これが大手にはない強みになります。
お客様の声。すでにいただいている感想があるなら、掲載します。ただし、実際にいただいたものをそのまま使うことが前提です。作った声は、読む人に伝わりますし、表示のルールにも触れます。
レビューがまだ1件もない場合
新しく始めたショップでは、ここで悩まれることが多いところです。無理に集めるより、購入後にお礼のメールを送り、その中で感想をお願いする流れをつくるほうが確実です。届いた声は、次のお客様の判断材料になります。
スマホで、自分で買ってみる
ここまで整えたら、最後にぜひ行っていただきたいことがあります。
ご自身のスマートフォンで、実際に商品を選び、カートに入れ、購入手続きの直前まで進んでみてください。
パソコンで作った画面は、スマートフォンでは印象が変わります。文字が小さい、写真が縦に長く伸びて肝心の説明が下まで行かない、ボタンが押しにくい。こうした引っかかりは、実際に触ってみないと気づけません。
物販のネット販売では、スマートフォン経由の比率が高まり続けています。パソコンで整えて、スマホで確認する。この順番を習慣にするだけで、取りこぼしは減ります。
どこから手をつけるか
全商品を一度に直す必要はありません。
- 売れ筋の3点を選ぶ。すでに動いている商品のほうが、改善の効果が見えやすくなります
- 写真を4方向に増やす。ここがもっとも効果が出やすい部分です
- 説明文の順番を入れ替える。新しく書かず、いまある文章の順番を変えるだけでも変わります
- 送料・納期・返品を書き足す
- 2週間後に数字を見る。アクセス数、滞在時間、注文数。変化があれば、他の商品にも同じ形を広げます
全部を一度に直すより、3点を直して、効いた形を横に広げるほうが速い。
まとめ
- 商品ページは「自分に必要か・思っていたものと違わないか・買って大丈夫か」の3つに答える場所
- 写真は全体・使用場面・大きさ・素材の4方向。まず売れ筋3〜5点から
- 説明文は「誰のためか → どう変わるか → なぜそう言えるか → どう使うか」の順に置く
- 送料・納期・返品・売り手の顔を書くことで、最後の不安が減る
- パソコンで作り、スマートフォンで確認する。自分で購入直前まで進んでみる
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商品ページのどこから手をつけるかを整理したいときは、無料相談で実際のページを一緒に拝見します。効果の出やすい順に、自社でできる改善からご提案します。
写真は、プロに頼まないと難しいですか
売れ筋の商品はプロに依頼する価値がありますが、まずはスマートフォンでも十分に始められます。明るい窓辺で、白い紙や布を背景に撮るだけで、印象は大きく変わります。高価な機材よりも、光の条件のほうが仕上がりへの影響が大きいためです。まず自社で撮って改善の効果を確かめ、そのうえで主力商品だけプロに依頼する進め方をおすすめしています。
商品説明は、長いほうがよいですか短いほうがよいですか
長さそのものより、順番のほうが重要です。冒頭で「誰のための商品か」が伝われば、必要な方は読み進めてくださいます。逆に、仕様の羅列から始まると、長短にかかわらず読まれません。まずは、いまある文章の順番を入れ替えることから試してみてください。
レビューが1件もありません。どうすればよいですか
無理に集めようとせず、購入後のお礼メールで感想をお願いする流れをつくることをおすすめします。数は少なくても、実際にいただいた声には説得力があります。なお、実在しない感想を掲載することは、表示のルールに触れる可能性がありますので避けてください。
効果や効能は、どこまで書いてよいですか
食品や化粧品では、法令上の制約があります。断定的な表現や、効果を保証する書き方は避け、事実として確認できる範囲にとどめてください。判断に迷われる場合は、専門家にご確認いただくことをおすすめします。誇張しなくても、「誰のためのものか」を丁寧に書くことで、選ぶ理由は十分に伝わります。
商品ページを直しても売れない場合、次は何を見るべきですか
そもそもページに人が来ていない可能性があります。アクセス解析でそのページの閲覧数をご確認ください。閲覧数が少なければ、原因は商品ページではなく集客側にあります。閲覧はあるのに注文がない場合は、送料や決済手段など、購入手続きの途中に原因があることが多くあります。




